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「中道」2026.1.31

更新日:2026/01/31

最近、「中道」という言葉が注目を浴びています。ネットで調べたところでは、AIからは下記のような回答がありました。
「中道(ちゅうどう)とは、仏教由来の概念で、極端な立場(左右、有と無など)に偏らず、二対立的なものの「中(あた)る」ところ(本質・根源)を捉える、偏りのない姿勢や真理のことです。」
 立場や考え方の違いにより、「中道」という言葉の理解の仕方は様々でしょうが、一般的なとらえ方としては、おそらく妥当なところだと思います。要は、左右どちらにも偏らず、バランスの取れた考え方というようなところだと思います。
 仏教には、「二河譬(にがひ)」という例え話があります。「二河白道(にがびゃくどう)」とも言います。右側には水の河が渦巻き、左側には火の河が燃え盛っていて、その真ん中に人一人が通れるだけの細い一本の道がある。私はそこを歩いている。そして後ろからは盗賊、獣の群れが追いかけてくる。私は、上記のような左右から襲い来る水と火に足がすくみ、後ろから追いかけてくる盗賊、獣に心が震えて動くことができない。そんな時、細い道のはるか向こうから、仏様が「こちらに来い」と声を掛け、励ましたてくれている。そして、勇気を振り絞ってその細い道を進んでいくという私の姿が、二河譬、二河白道の表したいものだと、私は思います。
 このややこしい例え話が何を表したいかということを、私なりにお話しします。水の河は虚無主義、火の河は楽観主義だと、私は思っています。虚無主義とは「どうせ何をしても無駄だ」というあきらめの心、楽観主義とは「何でも自分の思い通りにできる」という思いあがった心です。また、後ろから襲い来る盗賊・獣は私自身の寿命で、人生は残念ながら限られており、時間は一刻も無駄に出来ないという事を表していると考えます。仏様はそういう私に、「一刻も無駄にするな、虚無主義・楽観主義に落ちることなく、自分の足で前に進め」と励ます存在です。つまり、人生で困難にぶつかった時、私たちは虚無主義にも落ちることなく、楽観主義に陥ることなく、しっかりと前に進むことが大切だという事を、「二河譬」は表しているのだと思います。そんなことは当たり前と言われそうですが、これが実は大変難しいことです。
現在、令和8年1月31日は衆議院選挙の選挙期間中です。この時期は、「私の一票ではどうせ変わらない」という虚無主義と、「この一票で世の中は変わる」という楽観主義の両方が渦巻きます。投票する側とすれば、「当選するには何万票が必要だとすると、私の1票なんて・・・」となりがちです。一方、選挙に立候補した人にすれば、「その一票の積み重ねが大切です。ぜひ私に投票してください。」という事になります。真実を言えば、私が投票したとしても、それで望んだ結果が得られるとは限りません。しかし、もし投票をしなければ、その可能性はゼロになってしまいます。大学受験で言えば、努力をしても望んだ結果が得られるとは限りませんが、それでも努力をしなければ望んだ結果は絶対に得られない、ということになります。努力をしたとしても結果が予測できない。そのような厳しい事実に耐えられるのか、それが常に問われています。
とかく、コスパ、タイパという言葉が流行るこの時代、無駄を極力省きたいというこの御時世は、安全確実のみを求める時代でもあります。結果が予測できないなんてもっての他で、小さなリスクや危険も許せない時代とも言えます。
選挙も大学受験も機会は公平であるべきですが、結果は平等でありませんし、あり得ません。誰かが当選・合格し、誰かが落選し、大学受験に落ちる。当たり前ですが、それが厳しい現実です。まさに、悲喜こもごもで、全ての人は、悲喜両方の経験をしているはずです。その厳しい現実を知りながら、そんな残酷な現実を前にしても前に進もうとすることが大切だ、ということが二河譬の表すものだと思います。
 仏教の「二河譬」の例えは、結果よりも歩む姿勢に目を向けたものだと思います。極端な言い方をすれば、人生の結果は凡そ勝ち負け半分だと思います。どんなに努力をし、苦しんでも、良い結果を得られる時もあれば、得られない時があります。それが真実です。そんなことは知りながらも必要以上に落ち込まず、かつ有頂天にもならず、前に向かって進むことができる。それが「二河譬」の精神ですし、仏教の考え方だと思います。
最後に、「中道」は「二河譬」の例え話で出てくる二つの川に挟まれた真ん中の細い道のことです。ですから、「中道」は、中庸とか、真ん中とか、偏らない道というような無難なものではなく、まさに「茨の道」だと私は思います。私の勝手な解釈です。最後まで読んでいただきありがとうございました。



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